2015年2月8日日曜日

やる気になる方法

「飛行場で、待つ人」


絵描きの王子様ルーベンス


私のコンプレックスは、ちゃんと勉強していなかったので
デッサン力がないこと。

骨や筋肉がどうなっていて、どう動くのかをちゃんと理解していないので
サラリとイイ線が描けない。

この上の線画は、おじさんが横を向いているから
なんとかスケッチ出来たのだけれど
これが前を向いていて、手を前に伸ばしていたりしたら
もう、ダメだ...


悔しいから、時々思い出したように、骨と筋肉の付き具合
動き具合の練習するのだけれど... ダメだ〜

これは、あまり楽しくなくて、どうも好きになれない。
多分、上達しないから、嫌になってしまうのだと思う。

絵をもっと上手く描けるようにように、なりたい!

と、思っているのに、肝心要な練習が続かないなんて、ダメよね。



でも


モチベーションが下がった時に、それをぐっとあげる方法が、実はある!

それは、上手な人の絵を観ること
つまり、美術館へ行く!

これは、効き目大!私にとっては、一番良い方法なのでございます。



*   *    *    *    *    *    *    *



昨日、ピカデリー界隈を散歩していたので、観たかった
RAA(王立芸術院)でやっている、ルーベンスの展覧会にちょっと寄ってみた。


少し薄暗い部屋の中に入った途端に、別世界が広がる!

あれだけのルーベンス作品を一堂に会して観ることが出来ることは
とても幸福なこと。

もうワクワク!


それなのに...


昨日は、美術館に行くつもりではなかったので
大事な眼鏡を持っていなかった!

だから、よく見えない

せっかくのルーベンス...

あまりのバカさかげんになんだか、可笑しくなっちゃった。


ということで
近くに寄ってみることが出来たスケッチ、版画に焦点を合わせて
じっくりと、本当になめるように観賞してきました。



<どうやって、アイディアを練っているのか>が、伺えて

私は、アーティストのスケッチブックやデッサンを観るのが,凄く好き。


油絵のための習作、素描が沢山展示されていたので
眼鏡のなかった私には嬉しかった。


それにしても、同じ人間なのにこれだけのデッサン力があるって
どういうこと?
ーなんて、比較する相手が違うけれど...

それは才能でしょうか?
練習を手から血が出るぐらいしたのでしょうか?


ー20代の頃、絵が売れたのでフランスに行こうとしていた時
ある画廊主からそんなことを言われたことがありました。

「カオルさん、貴方旅行ばかりしていないで、血がにじみ出すぐらい
絵を描かないといけませんよ』



ルーベンスレベルになったら、それは練習もあるけれど

持って生まれた才能なのかな〜?なんて思いながらじっくりと

筋肉や骨の動きを、線になぞって観ていたのです。

うーん、凄い凄い...

と、ただ出てくるのは、その言葉だけ。



1枚の大きな油絵<The Fall of Damned>のための素描が何枚かあった

その大きな油絵の方には

明るい天国から、溢れ出てくるように
大量の数の人と天使がグワラグワラと落ちる、落ちる、落ちる...

と、こんな様子で描かれているの、とにかく圧巻
よくこの数の身体を描く気になったな〜

なんて思いながらよく見えない私は、近くへ寄れる素描の方へ


逆さまになったり、横になっていたり、ひねっていたりうねったりして
落ちてくる、色々なカタチをしている豊満な幾つもの身体


どの角度からの、どんなポーズでも自由自在のルーベンス!


ふ〜



この展覧会は、ルーベンスだけではなく、それに関連している作家の
作品もあって、それがまた面白かった。

ピカソのデフォルメされた版画が
ルーベンスの習作の隣にあると、ドキッと驚く
ルノアールの女性が、ルーベンスの中にあると
ほんわかした優しさに、改めて見とれてしまい
セザンヌの風景画が、ルーベンスの中にあるとオオーなんと斬新な、と感動


眼鏡がなかったので、よく見えなかったけれど... 
 ーまた行かないとね!メガネ持って!

ルーベンスの世界に浸りきることが出来た,約1時間で

私の、モチベーションはかなりアップ!



今日から、また筋肉と骨のお勉強始めましょっ。