2014年12月15日月曜日

島田カオルの魔法の梯子

あの向こう側には,何があるの?


 ダイルクロコダイル氏は、あの丘の向こう側になにがあるのか、
どうしても,知りたいと思いました。


 丘の向こう側には,町がありました。
町の向こうには、何があるのか知りたいと思いました。



 88 Canal street の角でピンクの世界へ通じるはしごを見つけたダイルクロコダイル氏は
それを登ってみることにしました。


 クロウタドリの案内で,見えてきましたのは
ピンクの森と大きなティーカップです。
ちょうど、お茶が飲みたくなったダイルクロコダイル氏です




あらあら,私を歓迎してくれている、と喜ぶダイルクロコダイル氏でした



今日の絵は、紙芝居、続き物です。


これは、もちろん、続き物を描きたくて始めた訳ではないので
いつものように、いいかげんにストーリーは進んで行き
そして、起承転結なく、中途半端に終わっています。



どうして、続き物になったのか?というと

1枚目の絵が出来た時に、単純に、あの丘の向こう側を

私も覗きたくなったからです。


予想していた景色は、海だったけれど、実際に丘を登ってみたら...



そこには、ごちゃごちゃと古い家が建ち並ぶ古い町があったのです!



その町の中を歩いて行くと、はしごがありました。

それはどうやら案の定
次ぎの世界への入り口梯子...



と、この辺りから、私のいつものへんてこりんな世界に入って行ってしまうのですが


ここで、重要なのが梯子!


レイジーメイドも、はしごを持ち歩いている、ということを聞きましたが...

ダイルクロコダイル氏の行く先にも、はしごはよく出て来ます。


はしごというのは、もの凄く単純な物で、大昔からありそうです。
いったい,いつ頃、だれが初めに作ったのでしょう?
ちょっと、興味があります


私がはしごを描きたくなるのは、
それが未知の世界へ登っていったり、降りたり出来る入り口だから

ヤコブの梯子

やっぱり、聖書の中には重要な梯子がありますね!
天使が、使っているのでしょう
...そうよね、梯子とは、誰もが必要なものなのよね、きっと
でも、ドラエモンはどこでもドアがあるから、梯子は要らない...


話が、またづれそうなので戻しましょう。



そう、つまり私が続き物を描いたり,書きたくなるのは

その次ぎが見たくなるからです。

何も考えないで、とりあえず、書(描)いてみよう!

という始め方が好きなので、いつも終わりがどうなるか
予想がつかない,進め方をします。

だから、グチャグチャになってしまって、
なんだか良く判らなくなってしまうことも多々あります。



それでも、この方法で物を創っていくやりかたが、私はやっぱり好きなのです!

終わりが見えない始まり方をするのは、少し不安だけど
その方が、楽しいし、面白い物が突然飛び出して来る

それにね...


もし何も見えなくなってしまっても、
私にはその魔法の梯子があるから大丈夫なのでございます!


梯子はいつでもキャラクターと一緒に私を
次ぎの世界にちゃんと連れて行ってくれるのでございます!

便利な便利な魔法の梯子は、その辺りによく落ちていますので
皆様も是非!一つ手にして下さいませ!





そうそう、最後の1枚の絵にも梯子があるけれど
あのティーカップの中には何があるのかしらね?

やっぱり、覗いてみたいと思わない?

そうね、いつの日か、気が向いたら梯子を登って、覗いてみましょよ!

是非ご一緒に!


じゃあ、またね

カオル











夕暮れに山歩きをした時の恐怖の体験物語!

忘れられない、あの目!!!

ダイルクロコダイル氏はその日
小鳥の歌声に惹かれて森の中をどこまでもどこまでも歩いて行きました...

というのが、この絵のタイトル、ちょっと長いけれど


そういえば、私もこんな、カンジで、森を散歩したことが、あった!
そして、とても驚いてしまったことがあったのだ!!!


それでは、今日は、そのお話を致しましょう〜!


それは約10年前、スコットランドの小さ町に数ヶ月暮らしていた時のこと
町の真ん中を流れる美しいテイ河を挟んで
反対側にあったキヌーイヒルという丘での出来事でありました。


その日は秋晴れで散歩日和だったのに、
私は朝からずっと部屋に籠って仕事をしていました。
2時頃になって、急に、やはり外の空気にふれたくなり、
そうだ!あの丘へ行こう!と、思い立ち、
散歩に出ることにしたのです。

イギリスでは、秋になるとあっという間に昼間が短くなってしまう
特にスコットランドは夕暮れが早いので

2時からの山歩きは、Non non!!!  遅過ぎる!



本当に、気持ちの良く晴れていた日だったので、
呑気な私は楽しくて、どんどん森の中に入っていったのです。

しかし、その時に聞こえたのは、美しい小鳥の声じゃなくて
夕暮れちかくになると、聞こえてくる カーカーという、あのからすの声
それと、鳥が飛び立つ時の、バタバタする、あの不気味な羽の音...


普通だと、犬をお散歩させている人達に会うのに...
その日に限って、人っ子一人歩いていない

ちょっぴり怖くなった私は、もう戻ろうかと、思い始めたその時、

ガサガサがさと、山の上から大きな動物が駆け下りて来る足音がして
私の近くで止まった。

それが犬の足音だと思った私は,

あーよかった!犬をお散歩している人がやっと来た!

と、ホットしたのでした。


そして、その犬の止まった方を,よーく見ると...


なんと!それは犬ではなくて、大きな大きな角をした大鹿だったのです!


私はビックリ!
鹿もビックリ!

私達は、お互いに、3秒間見つめ合ってしまいました


私は、大きな野獣を目の前にして、心臓はドキドキバクバク
怖くて怖くて、身体が固まって動けなくなってしまいました。

そして、大鹿は

4秒後に
ナーンだ、というような目を私に投げかけると
後ろを向いて、静かに歩き去って行きました。



暫くそのままそこに立ちすくんでいた私もやっと気を取り戻し

心臓をまだドキドキさせながら、夢中で丘を駆け下りて戻って来ました。

気がつくと夕暮れの空にはもう奇麗な三日月と星が出ていました。




これは、2014年の秋 Kinnoull Hill in Perthshire, Scotland のお話



それにしても...

あの私を小馬鹿にして立ち去った
美しい目をした凛々しい大鹿が、


もしも人間だったら...


なーんて、考えたら、

ックックック...


このお話はまたどんどん違う方向へ行ってしまいそう...






だから、ここで終わり!


じゃあ、またね!

カオル